テーマ:故郷

響き

一軒の家を隔てて 前には 線路が走っていた 数分置きにやってくる 規則的な振動と騒がしさと 知らず知らずに 終電に始発は時計代わり ふくろうのため息と鶏の雄叫び あの頃は 憂いたこともあったけれど 今は 想いふくらむ 夜が更けて 街が寝静まると 懐かしい列車のリズムが 遠くから響いてくる 枕に 耳を着けて眼…
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むかしはむかし

わたしはあの街を知っているけれど あの街はわたしを知らない もう 時が流れてしまったから あの浜辺で体育座りをして 時間をつぶしたこと あの店で知ったかぶりをして 珈琲を飲んだこと あの電車で雪に閉じ込められて 一日が暮れたこと わたしはあの街を憶えているけれど あの街はわたしを忘れてしまった わたしが居な…
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遠きにありて

気がつけば、 いつも 見慣れたウェハースのビルが てんでに明かりを灯して せいくらべしている そこは住み慣れた街 馴染みの風が吹く街 故郷は うしろに遠く まぶたには、 雪が降りた見晴らしのいい町が浮かぶ 梨の木が行儀よくならぶスクエアに田畑。 砂糖菓子の家に、滑らかな川。 ひとふで書きの道。…
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