あなたの瞳
むかし
ひととき預かった猫の
水晶のような瞳に 胸が揺さぶられた
窓際の机の上が定位置で いつも外を眺めていた
横顔にみとれた
光に透けていたな
空が映っていたな
クリスマスの時にもらった 雪が降る硝子玉にも似ていた
ひたすらに見つめたけれど
ミィがなにを視ているのか わからなかったな…
凪いでいたのか
憂いていたのか
夢中なのか
冷めていたのか……
言葉もすれ違っていくから もう要らない
まる結びの紐は上手くほどけない
いいんだ
同じ空を眺めよう
まぶしい朝だな
カーテンを開けた時
きっとあなたも
しばらく眺めただろう

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