まだ知らない秋


曇天の朝に
窓を開けて風の匂いをかいだ
季節は 足早にながれていく

重なる雲に
憶えの秋を乗せてみる
どれもみな 確かに在りながら
遠い彼方に 浮かんでいる
ひとつとておなじ形をしていない

風は動いているのに わたし
コップのなかの水のようだ
たぷたぷとちいさな器のなかで
揺れて足踏みをしている

隅っこに置いたままの新しい靴
手にとって足を入れると 思いがけず温かい
床の上 踏み慣らしてみる
地面を上手くつかめるかな
すこし 歩いてみようかな

ススキの原で空を仰いで
乾いた穂の触れあう音を聴こう
田畑を焼く匂いを探して
からまるコスモスの茎をほどいて
空をナナメに渡っていく鳥の影を眼で追って
周っている地球をたしかめよう

さあ ひと息に飲み干して
新しい秋に逢いにいこう


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